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ラピスが寝返りをうって、ゴロゴロしだす。 嬉しいと思うが、 「怖い」 ミヤに育児相談。 「急に、口になんかくわえたりして」 「いつの間に?」 「どこにあったの?」 そんな母親の慌てぶりが面白いのか、 「にたあ、て笑って」 「すごい怖い」 「取り上げると、ぎゃあああってすごいわめくし」 なんだかいつの間にか、 「姫ゴジラ」 ゴジラの曲が脳内に流れる。 「鳴き声も、そっくり」 その姫ゴジラは、最近お気に入りのおもちゃでご機嫌よく遊んでる。 が、気は抜けない。 飽きて、ぽいっと離すと、次の何かを探しにゴロゴロしだす。 「目が離せなくなってきたなあ」 「ま、いいや」 最近、ミヤが帰ってくると、ラピスを散歩に連れ出してくれる。 ふーやれやれ。 人見知りも始まって、今まで、お嬢様達にも愛想が良かったのに、 ママしか嫌、状態。 離乳食を始めて、体力がついたのか、動きも活発で、夜泣きも激しい。 ちょっと、ごめん、寝かせて。 あまりに激しい夜泣きに、ミヤを2階の寝室に逃げさせた。 婦長にも激しく泣くので、預けられない。 30分寝るつもりで、気づいたら、朝。 なはずがない。 「ママ、起きたよー」 ミヤとラピスが見てる。 疲れが飛ぶ瞬間。 「ありがとう、ミヤ」
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