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離乳食が始まった程度で、ラピスと青ちゃん二人分の母乳を作るだけでも、体に負担はある。 さらに、人見知り、夜泣きでまとまった睡眠がとれてない。 「とりあえず、この2ヶ月乗りきりましょう」 婦長がゴール地点をはっきりと言ってくれるので、お風呂、離乳食作りなど、任せられることは全て丸投げ。 ラピスを妊娠していた時に、妄想していた楽しい離乳食作りは、最初の一回とお食い初めだけ。 ぅぅ。後悔が残る。 ミヤの栽培したスープセロリは、いつの間にか終了。あたしのスペシャルファームは更地に戻ってしまった。 この怒濤の忙しさのなかで、皇都に戻る準備も始まる。が、ほぼ、サワとコウちゃんにお願いする。 コウちゃんが皇都に一旦戻って、キイズのパパ、ママとも連携をとってもらう。 「すごく立派なお屋敷でびっくりしました」 コウちゃんが完成した離れも全て見てきて、そう言う。 「ご両親にも会ってきた?」 リーナが訊くと、 「ああ、うん、」 「まあ、あの人達は相変わらずですね」 コウちゃんのトーンが下がる。 「実家から通ってもいいんだよ?」 「実家にあった荷物全部、引き上げました」 両親を見限って、脱出完了。
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