【1・必死な俺】

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やあ! 俺の名前は、元井元気! 日夜『創作』の二文字に情熱を注ぎ! 『創作』の二文字と共に生きる!『小説投稿クリエイター』というのは、何を隠そう(?)この俺の事だ! (本職は、別に有るが) さて。 「うーん…。 どうしたもんかなぁ…」 今夜の俺は… パソコン画面を前にして頭を抱えていた。 一体全体、何が有ったのかと言うと…。 俺は『N★ナルシスタ』という、とあるクリエイター投稿サイトに『ガッデム元井』という名前で登録していて、ちょこちょこ小説を書いては投稿している。 そのサイトが、定期的に開催している恒例企画に『猛想コンテスト』ってのが有る。 文字通り(?)、登録クリエイターの『猛想(妄想)』を膨らませた短編小説を決められたテーマと期間内に投稿を募り、競い合うという趣向のものだ。 俺は、この『猛想コンテスト』に、ほぼ毎回投稿していて結構、楽しみにしている。 サイトを覗いて、 ニュース欄に『第〇〇回!猛想コンテスト開催のお知らせ』という記事が掲載されると、俺は、テーマと募集期間をざっと見て投稿作品のアイディアを練り始めるという訳だ。 さて。 今、俺が取り組んでいるコンテストのテーマは… 「『夜空への願い事』をお題に物語を書こう」。 応募締切は、来週の火曜日。 そして、今日は土曜日だ。 とは言え、週明けからの月火は仕事で忙しいから、 今日明日の土日である程度まで書き上げてしまわないと火曜の締切に間に合わない。 いつもは、締切数日前には既に八割がた書き上げているのだが、 ここんとこ、仕事がめちゃめちゃ忙しくて、残業に次ぐ残業の日々。 俺は、慢性的な寝不足状態で全く書いていなかった。 で… 昨夜、つまり金曜の晩(土砂降りだったよなぁ)…。 俺は、職場の接待飲み会に参加させられ酔いに任せて無計画に朝までカラオケに行ってしまい… その次の日、つまりは今日の土曜日(昨日の土砂降りが嘘の様に止んで大快晴!)の明け方に独り暮らしのアパートに『御前様・帰宅』をバッチシとキメて、そのまんま夕方まで爆睡もバッチシとキメてしまったワケだ。 「うわっ!ヤバっ! コンテストの作品書かなきゃ!」 慌てて蒲団から飛び起き!あれこれしてパソコンに向かうも! 「うーむ。 全くアイディアが…浮かんで来ん…」 何気に、机の置時計を見ると… いつの間にやら現在、時刻は夜の8時…。
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