第2章 理解を深めるには時間が足りない

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「ま、元カノなんか気にする必要ないでしょ。紗奈は丸っこくてザ!女子!って感じして癒されるよ」 フォローになってないよ、と紗奈は笑いながら続ける。 「でもね元カノ、スタイル良くて綺麗系だったらしくてさ、まーーったく違うから対抗しようがないよ・・・」 低身長で愛くるしい見た目の紗奈と比べ、慎の元カノは正反対であった。 それも紗奈の悩みの一つ。いつ慎が気持ちが離れてしまうのだろうかというもの。 「考えてもしょうがないよ、今は信じるしかないでしょ?自分にゾッコンになるように紗奈が努力しな」 もっともなアドバイスをされる。 そんなことはわかっているのだが、一度不安になるとなかなかぬぐい去ることはできない。 しかしその心中を伝えるわけにもいかず、ずっと抱えたままで慎に気付かれないように過ごさなければならない。
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