第1章 特別も慣れることにより普通になる

2/4
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
カーテンからこぼれる光が眩しくて目を開けると、好きな匂いが鼻を通る。愛しくてたまらなくなり目の前の胸板に顔を埋める。 「・・・おはよう?」 寝ぼけながらそう言い、頭を撫でる慎が好き。 「うん、おはよ。仕事行きたくないね。」 時計は朝7時前を表示している。この時計は慎がデジタルの方が見やすいし、1分寝たいって時に役立つとかなんとか言って買ったばかりの時計。 「ずっとぎゅーしてたい・・・」 紗奈は慎を潰す勢いで抱き絞める。二人で笑い合いながら仕事に行く準備を始めるこの時間が紗奈は好きだった。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!