敗北、そして……

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敗北、そして……

剣と魔法が当たり前のようにある世界。フェルシア。 世界を征服せんとする魔王クローネがおり、その世界を守らんとする勇者がいた。 二人の対決が今、決着をつけようとしていた。 「さあ覚悟しろ、魔王クローネ!!」 と、わたしに剣を向けて言い放つ勇者。 おのれ……。身体が動かぬ……。立っているのがやっとだが、最早これまでか……。 「わたしの負けか……。いいだろう、殺るがいい。だが覚えておけ! わたしがここで朽ち果てようが、また転生し、再び魔王として君臨し、貴様ら人間共を蹂躙し、この世界を手に入れてやるからな!!!!!!」 「そうか……。ならば転生した貴様探し、魔王になる前に葬るだけだ」 そう言い放った勇者は、その剣でわたしの心臓を突き刺した。 ……わたしは息絶えた。
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