流れ星 ?

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「あ~あ・・・運動会か・・・」 小学5年生の直樹は、アパートの自分の部屋の窓から、大好きな星空を眺めながら溜め息をついた。 直樹の通う学校では、一週間後の日曜日に運動会が行われる。 そして、直樹は、全員参加のクラス対抗リレーに出場する事になっていた。 しかし、直樹は、それが憂鬱でしょうがなかった。 なぜなら、直樹は、クラスで一二を争うほど脚が遅く、今まで一度も、人を追い抜くという経験をした事が無かったからだ。 「あ~あ・・・脚が速くなりたいな~・・・」 そんな事を呟いていた直樹は、夜空に、ある物を見つけた。 「あっ !! 流れ星だ !!」 直樹は、慌てて両手を握り合わせ、 「脚が速くなりますように、脚が速くなりますように、脚が速くなりますように」 夜空を輝きながら移動する物体に、必死にお願いした。 「艦長 !」 「どうした ?」 「今、地球の子供に、流れ星と勘違いされて、お願い事をされました」 「えー !! ・・・気を付けろよ ! 馬鹿 !」 「すいません・・・」 「スピード出し過ぎるから、流れ星と間違われるんだろ」 「すいません・・・つい・・・」 「お前、この間、免停くらったばっかりだろ」 「はい・・・」 「知らねえぞ、免許取り消しになっても」 「すいません、本当に・・・で、どうします ?」 「どうしますって、何をだよ ?」 「子供のお願い」 「あのなあ・・・俺達は地球征服に来てるんだぞ」 「じゃあ、無視しときますか ?」 「そうだな・・・って、そんな事出来る訳ないだろ ! ・・・子供のお願いだぞ !」 「ですよね・・・さすが艦長 !」 「ananの好感度ランキングにも影響するだろうし・・・」 「入る訳ないでしょ ! 存在自体が疑われてるんですから・・・。おかしいでしょ・・・我々がananの好感度調査でランクインしてたら」 月曜日の放課後。 直樹は、近所の小さな公園に一人で来ていた。 公園には遊具も無く、数年前に建ったビルのせいで日当たりも悪くなり、今日も、直樹以外は誰も来ていなかった。
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