流れ星 ?

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「この間の日曜日に、部屋の窓から星空を眺めてたら、流れ星を見つけて・・・」 「・・・」 「それで、急いでお願いしたんだ・・・」 「・・・」 「脚が速くなりますようにって・・・」 「・・・」 「そうしたら、おじさん達に会えて・・・本当に、脚が速くなれて・・・」 「そうか・・・そんな事があったのか・・・」 「でも、今から考えると、流れ星にしては動きが変だったなあって、思うんだよね・・・」 「・・・」 「ひょっとして、あれは流れ星じゃなくて・・・UFOだったんじゃないかなって・・・」 「・・・」 「もしかして、おじさん達って・・・宇宙人 ?」 ドキッ !!! 上田と田上は、慌てて両手で胸を押さえた。 二人の心臓が、はっきりと「ドキッ !!!」と叫んだように感じたからだ。 壁の薄いアパートなら、隣の部屋にも聞こえていたんじゃないだろうか、とさえ思った。 「なーんてね・・・そんな訳ないよね」 と言いながら、さっきまで真顔だった直樹は、笑顔に戻った。 それを見た上田と田上は、文字通り胸を撫で下ろしながら手を下ろした。 「これ、飲む ?」 直樹が、上田にペットボトルを差し出した。 「えっ ?」 「凄い汗かいてるから」 「・・・ああ・・・大丈夫、大丈夫・・・」 「そう・・・じゃあ、もうちょっと走ってもいい ?」 「もう、今日は、止めといた方がいいんじゃないか」 「えっ ?」 「明日が本番なんだから、疲れが残っても良くないだろ」 「・・・そうだね・・・じゃあ、今日は、これで帰ろうかな・・・」 と言って、立ち上がった直樹だったが、 「あっ、そうだ ! ・・・これ」 ポケットから、二つ折りの紙を取り出して、上田に渡した。 「運動会のプログラム」 「ああ・・・ありがとう」 「一応、裏に、ここから学校までの地図も描いといたから」 裏返してみると、手書きの地図が描いてあった。 「そのプログラム、入校証の代わりになってるから。忘れないでね」 「ああ」 「絶対、見に来てね・・・」 直樹は、二人に手を振りながら帰って行った。
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