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1)始まりはアニコン
アラサー=アラウンドサーティン。
世の中で言う、三十代前後に差し掛かると、周りからの視線や意見が突き刺さる。
私も、その中の一人。
そう、かれこれ20代中盤から合コンに参加するも、大抵は引き立て役。
婚カツパーティーでは、隅っこで一人たたずむ。
輪の中に入っていくことすらできない。
華やかで……
綺麗で、可愛くて……
華奢で女の子らしい人達……
そんな中で、自分なりに着飾ったはずの私は平凡にみえ、完全に浮いている。
合コン、婚カツ、合コン、紹介、婚カツ、婚カツ……
ランダムにそれを繰り返して三年が経過していた。
気づけば、28歳。
「今年……29歳か……さすがにヤバイな……」
そんな中で目にしたのが、『趣味コン』。
趣味コンとは、共通の趣味の人が集まる婚カツパーティー。
今や、料理コン、ゴルフコン、婚カツを主にしたバスツアーも組まれるほど、種類は様々。
そこで私が目にしたのは、アニコン。
アニメや、漫画が好きな人の集まる大規模な婚カツパーティー。
これなら、話しやすいかもしれない。
お一人様OKときた!!
周りに誘える友達がいない。
要するに、みんな既婚者。
無駄に周りには心配される。
「彼氏とか作らないの?」
いや、動いてるんですけど……
「もういい年なんだから、結婚しなきゃ」
そうですね、探してはいるんですけど……
「子供のこと考えると、そろそろ」
そうですね……
そんな会話が続く日々。
もううんざりしていた、そんなときに見つけた趣味コン。
「かけてみるか……」
そうして、私は一か八か……吉と出るか凶と出るか……ゆうきをだして参加を申し込んだのだった。
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