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「あー・・・吐き気がする・・・。」
うぷ、と口を抑えてみる。
うわ、本当に出てきた。トイレに行かねば。
ふらふらした足取りでトイレへ進み、個室で吐き出す。
心なしか頭と喉も痛いな・・・
「うえぇぇ・・・ほんとあいつ無理・・・気持ち悪い・・・。」
「そこまでか・・・?そこまでなのか?」
聞こえた声は自分と似た、だが何故か自分よりもなんとなく低い声。
その声の主ももちろん、自分よりも背が高くて、何故か顔が自分の顔よりもかっこよく見える。そんな奴。知りたくなくても知っている最悪な人間で、さっきまで一緒にいた人間。
「ってなんでいる!?ストーカーか!?入ってくんな!出てけ!帰れ!できれば土に!」
「双子の兄をストーカー呼ばわりか・・・。」
しっしっと追い払おうとしても出ていかないそいつは、どことなく黒いGのつくあれに見えた。
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