僕のお母さん。

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とまあ、そんな僕らも成長して、花の高校一年生である。 「「行ってきます。」」 僕と兄、二人の声が重なると、母はいつもよりも機嫌が良くなる。 母親の笑顔を見て、こちらも気分が少し悪くなる。 別に母が笑顔になったからではない。 自分の家に背を向け、兄と学校の方へ歩き出す。後ろから母の声が聞こえる。 「差別なんかしたら絶対に許さないから~!」 いつも通りで感心感心。 ため息を一つついて、兄をチラリと見る。 兄と同じ顔、表情、仕草で振り向き返答。 「「わかってるよ!母さん!」」 僕の演技も完璧になったものだ。
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