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俺はモニターに映っている、密猟した繁殖動物が目覚めるのを待っている。
繁殖動物と言っても、密猟を行った星での知的生物でその星を支配している生物だが。
以前雄だけを密猟するという失敗をしているので、今回は血液検査を行ってから雄雌を10体ずつ捕らえてきていた。
繁殖部屋の動物が全て目を覚ましたのを見て、俺はマイクのスイッチをONにして喋る。
「そこは繁殖部屋だ、頑張って子を孕め」
スピーカーから自動翻訳された奴らの言葉が迸る。
「ココドコダヨ?」
「イエニカエラセテ!」
「タスケテーー!」
「五月蝿い! そこて繁殖すれば良いのだ。
繁殖しやすいように、媚薬入りのガスをプレゼントしてやろう。
励め!」
ガスを吸い込んだ繁殖動物達は、互いに抱き合い服を脱がせ始めた。
前回と違い今度は番になり繁殖活どう? …………アレ?
「オイ!!ちょっと待て!
何で雄同士や雌同士で番になっているのだ!
雄と雌が半分ずついるのだから雄雌で番になれ!」
「ソンナコトイッテモショウガナイデショ!
ワタシヲフクメココニイルヒトミンナ、ゲイトレズナノダカラ」
「ゲイ? レズ? 何だ、それは?」
「ドウセイアイシャノコトヨ、ゲイハオトコドウシデアイシアウヒト、レズハオンナドウシデアイシアウヒトノコト。
レインボーパレードノサンカシャヲラチシテキタノダロウケド、ノーマルノヒトモイタノニ、ヨリニモヨッテドウセイアイシャダケヲツレテキタノヨ、アナタハ」
「ど、同性愛者?
雄同士? 雌同士?
雄雌での組み合わせだけでは無いのか?」
俺は母ちゃんに罵声を浴びせられている自分を想像しながら、へなへなと椅子に座り込むのであった。
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