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「黙って聞いていれば……好き勝手に……」
クリムディは片手を二人に向け、何かを呟き手を振る
床から黒い手が無数に現れ、二人を掴もうとするが
「「残念、捕まらないもんね!」」
「「「「何で俺等も!いだだだだだだっ!!??」」」」
「便乗して言った……だろ?」
おっさん達は捕まり、ギリギリと締め付けられている
残りの黒い手は二人を捕まえようと動くも、次々と交わされ
「「あはははは~じゃ、俺達帰るね!」」
引っ掻き回すだけして本当に帰っていった
「…………チッ」
「あークリムディ?あの人達、いい加減離してやったら?」
真っ先に捕まったおっさん達はギリギリと黒い手に締め上げられ、顔色は真っ青になっていた
「…………丈夫だから大丈夫……」
「大丈夫じゃないから、どう見てもヤバイから離せ」
泡吹いてるし顔色も危なくなってる
「………………仕方ないな……」
渋々ゆっくりと下ろすクリムディ
下ろしかけてもらっていたおっさん達が俺の方を見て
「「「「さ、流石ジス坊の嫁!」」」」
サムズアップしてきた
「クリムディもうちょっと締め付けといて」
「いいぞ」
「「「「ぎゃああぁぁあぁっ!!!!…………………………ギャフッ!!??」」」」
締め付けた後、少し高い所から落としていた
「あ、思わず頼んじまった……生きてる?」
「平気だ……あの二人も帰った……用事を済ませるぞ」
「ほっといて良いのか」
「良い」
受付へと歩くクリムディの後ろを付いていくと、座っている女性は怒っているのかクリムディを睨んでいたが
本人は気にもせず
「マスター……は?」
「話は聞いてますよ~部屋にいる筈です~落とし前は今度、着けさせてもらいますから~」
「あぁ、分かった」
「何したんだよ」
俺をチラッと見て、そのまま歩いていった
え?なに、なんで俺を見た!?
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