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あり得ないほど大きなミミズのような巨大生物に追いかけられている
「ほんとキモい、無理、限界!あのアホの言ってた話なら獣系じゃねぇのかよ!!人助け系は絶対無理だから別にいいけど…………ミミズってなんじゃー!!」
《ギョォォアァァァッ!!》
「うるさい、うざい、鬱陶しい!頭から黄色で順に青、緑、赤って!」
最後の言葉と同時に、足元に見えた拳大の石を拾い投げる
石は綺麗に目に当たり
《ぐるぁぁぎょぉあぁぁあぁっ!!??》
「…………選択肢間違った!」
怒り狂ったかのように叫び、体を縮めたと思えばこちらに跳んできた
巨体が影を作り向かってくる、限界まで広げたのか隠れていた部分が露になり奥までギザギザとした歯が並んでいる
「そういうの要らねぇ!」
《ギョォォアァァァッグァギャアァァ!!!!》
「今度は………………ハァッ!?」
断末魔のような叫びに振り向くと、炎の槍によって地面に縫い付けられていた
そのせいか動けずにもがき、苦しんでいる
肉の焼ける匂いに気分が悪くなり口元を押さえ、直視しないよう反らす
「…………うっ」
「おい、大丈夫か……?」
「!!!!…………………………あ」
背後から声をかけられ、確認せずに蹴りを放ってしまう
恐る恐る後ろを見ると、両腕で蹴りを受け止めた全身黒尽くしの怪しい……多分、人間がいた
これはあれだ、噂で聞く
「変質者」
体勢を元に戻し、逃げる準備をする
あからさまに怪しいのと関わるなと言われてるし、全身黒コーデはヤバイ
「誰が、変質者だ…………この顔面凶器の悪人面が!!ローブを見れば分かるだろうが!」
悪かったな悪人面で!よく言われるけど!!
「っ!」
頭を鷲掴まれた
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