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いつも通り"ヤツ"を撒いて、あの人の後を追い掛ける予定だったのに捕まった
話を聞き流しながら、いつも周りにベッタリのハーレム共はどうした!と思い帰っていると、少し先に僅かに光る文字があり
チャンスだと思った
どうやって回避し逃げるかを考える、でもこの思考もテンプレだよな……
じゃあもう二度と会えなくなるのかと、ふと思ったら視界の隅に買い物袋を持ったあの人の姿が見え
地面の文字も光る
「シゲさん!テンプレの異世界召喚だから、早く離れて!!」
この言葉が間に合っていれば良いけど!
~~~~~
眩しい光の後、気付けば見知らぬ場所へといた
石の床に眠っていたのか体のあちこちが痛い
少し離れた所に一目で上等なものと分かるドレスを来た女の子が二人、怪しいローブとコートを着た人物達、騎士が数名と見覚えのある人物が一人
「王道的展開か~シゲさんが見たら~変態~て言うだろうな~」
その場面を思い浮かべ自分を落ち着かせていると、前方から聞きたくもない声が聞こえた
「あ、影人良かった起きたんだね!」
「チッ…………ここどこ~あの人達~なに~」
座り込んだ状態の俺っちに対し、覗き込むように声をかけてきたのが壬剣英士(ミツルギエイシ)片腕に一人の女の子が抱きついている
説明するなら、鈍感でハーレムを築く野郎だ
「えっとね、僕等は勇者としてこの世界に呼ばれたんだって!」
凄いよね!と暖気に笑っている
「へぇ~何かするの~」
「え?っと」
何も聞いてなかったのか、ベッタリと引っ付いている女の子を見る
女の子は頼られたのが嬉しいのか、頬を染めながら俺っちを見ずに説明をはじめる
「力を解放するための泉に入るんです、その後にお兄様、この国の王に会っていただきますわ」
「うーんそんな力、僕にあるのかな?」
「絶対にありますわ!」
何を根拠に言ってるんだろうね
シゲさんが居ないって事は巻き込んでないのか、それとも別の場所へと飛ばされているのか…………最悪の事態だけは避けてますように……!
もし最悪の事態だったらその時は……
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