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薄暗く長い石の通路を歩くと、柔らかく光る場所へと出た
その道中で分かったことは女の子二人は王女らしい、壬剣にベッタリの方に気安く話しかけないでと言われた
この世界でのビッチ一号と心の中で呼ぶことにしよ
まともな方の王女が教えてくれた
「ここが解放の泉ですの、同時に入っても構いませんの」
「ふ~ん、壬剣~先に入るね~」
「え!待ってよ、同時に入ろうよ!!」
「い~や~だ~よっと」
泉の中に飛び込み下へと潜っていくといつの間にか、真っ白な空間に座っていて
目の前には正座状態の長い黒髪の男とも女ともとれる人物がいた
俺っちと目が合い、綺麗な笑みを浮かべ
「ようこそお越し下さいました!そして、申し訳ございません!!!!」
思いっきり床に頭をぶつけた
「え!?ちょ、まって~それ止めて~!!」
どうにかこうにか止めると今度は謝りだした
「すいませんすいませんすいませんすいませんすいませんすいませんすいませんすいませんすいませんすいません……」
「話が~進まないから~いい加減に~して~?」
「ひゃいっ!?」
あれ?普通に頼んだのにビクつくなんて……酷いなぁ?
ただ、普通に聞いてるだけなのに
「えっと実はですね、今回勇者の召喚はしなくても良かったのです!」
「……もう一度良い?」
耳に水が詰まったのかな?
「勇者の召喚はしなくても良かったのです!」
魔物の繁殖期が重なり増えただけで人間達の勘違い、それどころか前回召喚された勇者は魔王を封印したわけではなく、殺したので魔王復活は無い
封印するあまちゃん勇者ではなかったんだね
「凄く~まともな~勇者だったんだね~」
「まともでは無かったんですけど、凄い方で……名を残すことを嫌がったので、当時の巻き込まれた方に押し付けてましたね」
ちょっと会ってみたかったな
「じゃあ~魔族とかは~?」
「居ますよ?その方が教育していましたし、そのおかげで魔族達の生活水準は上がってます
なので人間界に戦争を仕掛ける意味が無いですね
そして……その……元の世界へと還す事は出来ません」
「あ~そういうのも~テンプレだよね~」
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