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リンダの話は終わった
森木は愕然としていた
数時間に及ぶ話は中武からコピーした
記憶映像を交えたもので
まるで映画を観ているかのようだった
森木は記憶が半分は甦っていた
そして自分のした事も全て思い出せていた
胸に熱く込み上げる須磨子への恋慕の情も、
大谷への懐かしさと友情の感情も甦っていた
とても嬉しく、そしてとても悲しく、怖かった
自分が自分でない気分だった
今すぐ逃げたしたかった
暫くの間が空きリンダがこう聞いた
「思い出しましたか?森木さん
いえ、中武大さん・・・・」
森木は返事が出来ずにいた
マリアが何処からともなくやって来て
お酒の入ったグラスを渡し隣に座った
それを受けとると森木はグイッ!と飲んだ
バーボンが生のままで入っていた
氷がカランと鳴った
ドキドキが止まらなかった
カーッと喉を胃を頭を熱いものが駆け巡った
言葉が出ない森木にマリアは優しく
「森木さん、あなたが戻りたく無いのなら
戻らなくても良いのですよ
ただ・・・・ピエールがあなたを狙っている
私達が新たなるリーダーを決めずに
いるものだから
でもね、リンダがあなた以外にいないと
言い張るのよ
私達はマザーの決定に従うしかないと思ったの
でも今のあなたでは戦えない
ピエールに再び敗けてしまう、・・・
何とかします!あなたは戻って下さい」
とマリアは立ち上がると
「リンダ!新たなリーダーを探して!
候補はいるのでしょう?!」
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