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「100年ほど前かもしれないね」
「そうかぁ、100年になるか。まあでも星にとって100年はあっと言う間だけどね。で、何だい?100年ぶりの話ってのは」
「いや。人の願いのことでね」
「ほう。願いね」
「シリウス君は、今は誰の担当なのかな?」
「ポールさ」
「ポール?君のポールはどんな人かな?ポールだってごまんといるだろう?」
「ハッハッハ。世界一有名なポールさ。この僕が担当するんだからね」
「えっ、あの?」
「そう。そのポールさ」
「そうか。君のことだからすごい人の願いを叶えたことだろうと思ってはいたけど、まさかあのポールだったとはね…」
「そう、そのポールだよ。それで?」
「やっぱり、あのポールの願いは壮大なものだったのかい?まさか、いくつも願いを叶えてあげたって訳じゃないんだろ?」
「ハッハッハ。僕たち星が叶えられる人の願いは一つだけ。これは規則ではなく法則だよ。それは君も知っているだろう?」
「それはそうだけど。じゃあ聞くけど、あのポールはいくつ願いごとをして、君は何を選んだんだい?」
「ハッハッハ。それを考えるのは僕たち星の仕事じゃないか。おいそれとは教えられないなあ」
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