控室での休憩

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控室での休憩

―アリスミール城大ホール控室― バリファーンは一般人にもようやく試験説明を終えひと休みしていた すると廊下を勢いよく駆ける足音が響いてくる 「なんだバタバタと騒々しいな」 バリファーンがそう呟いたら その足音は扉の前で止まり コンコン! やや強めのノックがきた 「開いている 入りたまえ」 落ち着いた声で返事をいう 「は!! 失礼します」 ガチャ と言って入ってきたのは黒のラインに緑の色調が鮮やかな魔導衣に実を包んだ美しい銀髪のシルフの士官だった 彼女は踵をカッ と鳴り合わせ敬礼をした後 「閣下おやすみ中申し訳ありません 火急事態により報告に上がりました」 「!? 続けてくれ」 「本日の試験監査員として13区の監査を実施しデータを集計した結果 …………魔力250万越えの者がいました」 「……!!? それはまことか!!!」 「取り入れた魔光玉を何度も測定し直したので間違いありません ………それが3名です」 「は???」 聞いた瞬間バリファーン自分の耳を疑った 「魔力数値250万越えの者が3名いました みな同郷のものでラズエール村出身だそうです」 「!? さっきから驚きのオンパレードだな……3人もか 王国建国後初の珍事だな…………ん?? ちょっと待て 何村と言った?」 「は? ラズエール村ですが… 何か??」
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