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「じゃじゃじゃあん! 栄えある正解はにゃあ。
『なまけもの』にゃん!」
「なまけもの?」
「『生獣』と書いて『なま・けもの』。
つまりにゃ。『なまけもの』とも読めるのにゃん。
にゃあ、判ったにゃろう?
ウチが年柄年中おネムしたくにゃるのも、
やりかけでほったらかしにしたくにゃるのも、
『面倒にゃのにゃん』とか『飽きたのにゃん』とか良ぉく呟くのも、
全ては生前が『生獣』、つまり、『なまけもの』にゃったからにゃん。
『あらあらしさ』と『だらしなさ』が同居する『生獣』のなごりが、
化けネコとにゃった今でも残っていたからにゃのにゃん」
「とすると……、ミアンちゃん。寝坊もしょうがない、ということかしら?」
「イオラにゃん、その通りにゃ。
ということでにゃ。ウチはそろそろ、またおネムに入ろうと思うのにゃ。
にゃら、ミーにゃん、イオラにゃん、お休みにゃさ……ふにゃ?
どうしたのにゃ? ミーにゃん。急にイオラにゃんぐらいの大きさににゃって」
「ちょっと待つのわん。寝坊しておいて、この上さらにおネムするつもりわん?」
「今いったにゃろう?
ウチは元々生獣にゃもんで仕方が……ふにゃあああ!」
ぐりぐりぐり。ぐりぐりぐり。
「もう怒ったわん。そのなまけぐせ、アタシが叩きのめしてあげるわん」
「ミアンちゃん。何事にも理解あるワタシからしても、
それはちょっと行きすぎた解釈だと思うの。
というわけで、ミーナちゃん、ワタシも『頭グリグリ』に参加していい?」
「うん。じゃあ、アタシは左を」
「なら、ワタシは右ね」
「いぃい? ミアン。強烈なのをお見舞いするわん。
それもこれも、生獣(せいじゅう)の誇りを守る為わん」
「ミアンちゃん、覚悟しなさい。
生獣として今も生きている全ての命に代わってぇ」
ぐぐりぐりぐり。ぐぐりぐりぐり。
「ふにゃあああああん!」
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