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「ありがとう」
その月、彼の携帯は繋がった。
私達の関係も繋がった。
でも今思えば、
切ってしまうべきだったと思う。
このときは、ほっとしてたんだけど。
携帯の支払いは、次もその次もやってくる。
私はその度に、いいよと言って払っていた。
それに感謝してくれるのなんて最初だけ。
甘い蜜を知ったら、もっともっとと思うのは当たり前。
あさまサンも、いつからか、携帯代の他に、
たばこ代も…
ビール代も…
とお小遣いの要求がちょっとずつ増えていった。
会うたびに渡すお金がちょっとずつ増えていく。
そして、会おうといわれる時は、お金がなくなった時。
だから、彼は、私を、かんだサンと呼ぶんだと思う。
支払いをお願いしないといけないから。
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