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「ほんとだよ。何しに来たんだウーゴは」
「マーヤのヒステリーから退避っすよ。ほら、今ってユージンに付きっきりじゃないっすか。みんなユージンの様子を伺っているっしょ? それが気に食わないようで、イーサに当たり散らしてるんっすよ。んでリオがぶち切れて」
バトルとなり、ユージンが怯えて魔力が揺らぎ、みんなそっちにかかりきりになり、ますますマーヤが拗ねる、という悪循環中らしい。
「くだらね。ネイトは何してんですかネイトは」
「困りきってますよ。あいつ口下手なんで」
「口下手に人間不信にヒステリーとお調子者って……まともなのはうちのリオだけじゃないですか」
「あれ、何さりげなく俺をお調子者扱いしてんっすか」
「事実です。けど、少し話し合った方がいいんじゃないですか? 今回は初めてだからって、言い訳にしてません? リオだって初めてなのに、頼りすぎ」
「あー、まあ確かに。リオに任せとけばって雰囲気にはなってますねー」
「ぶっ殺すぞクソが、って伝えてください」
「勘弁してくださいよー」
厨房に近い椅子に腰かけ、困り顔をしているウーゴだが、勘弁できないだろ。
「マーヤはあそこで何してんですか」
「あいつは何もしてない。クリス、味見」
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