イライラするよね

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 スープを差し出すリオに口を開け、味を確かめ頷く。 「うまい」 「ウーゴ、手伝ってくれ」  リオから皿を受け取り、ウーゴがテーブルに並べていく。俺は抱き着き虫なんで、手伝えません。  俺より重症と判明したリオの膝に乗り、口を開けるだけの食事をする。  ウーゴの視線が定まらず、だけど気になるのかチラチラこちらの様子を伺っている。俺だって他人がいる状況でこれは、恥ずかしいんだぞ。  そんなことはおくびにも出さず、美味しいとリオに笑いかける。  食後のコーヒーを飲みながら、ウーゴがリオに我慢しろよと言っている。リオは限度があると怒っていて、相当マーヤの態度におかんむりな様子。 「イーサは気にしてないって言ってたろ?」 「俺はイーサを奴隷として連れて行ったわけじゃないし、あいつはマーヤの八つ当たりの的でもない。どっちも料理が作れないんだぞ? それを棚上げにして、置かせてやってる? ふざけんじゃねーよっ」  リオの腕の中で煙草を吹かし、二人の話を聞き流す。  魔法使い同士の話で俺には関係ないと、すっかり引退者気分だ。 「そう言うなって、マーヤもトールさんのことで落ち込んでるわけだしよ」 「限度がある、って言ってんだよ。イーサにはまったく関係ねーだろ」     
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