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リオがでかけてから、畑の世話をして庭のテーブルでまったりする。
少し気になることがあるんだ。
うちの畑側の隣は冒険者がパーティで使っているんだよ。だからたまに話しかけてきたりする。
リオがいるので挨拶くらいだが、こうしてぼんやりしているときに通りかかると、立ち話をしてくる。
いや俺は座ってるけどね。わざわざ柵のところまで行ったりしません。
「今日は旦那いねーのかー」
「おー、うちの旦那はあんたらと違って、働きものだからなー」
「稼ぐ旦那っていいわねー、にんじんわけてくれない?」
「三本にほうれん草一束つけていくら出すんだー?」
「半銅貨一枚!」
「おとといきやがれ」
銅貨一枚で売りますけども。
よっこらせと立ち上がり、収穫して冒険者に野菜を売る。
「でもあの魔力量で、よく一緒にいられるわね。怖くない?」
「慣れ? つか前から疑問だったんですけど、なんで旦那って言うんです?」
小首を傾げて聞いてみると、冒険者二人も小首を傾げた。
「なんでかしら」
「なんか威嚇してくっからさ。焼きもちやきの旦那って感じじゃねーか?」
「ああ、確かに。つうことは俺が嫁?」
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