第2章 恋の行方

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高校3年生の夏休み、アンニュイ野郎は卒業制作としてクラス映画を撮ることを決めた。 監督・脚本・カメラはアンニュイ野郎が務め、主役には同じクラスの女子Kさんが抜擢された。 Kさんは小柄の小動物のような守りたくなる系女子で、上品で可愛らしく大人しい人だった。 クラスの男子もKさんの可愛らしさに魅了されていた。 卒業制作にかかわるのはクラスメートの3分の1ほどで、ほとんどは受験に専念しており、私もその一人だった。 夏休みを返上して制作されたアンニュイ野郎監督の映画は、アンニュイ野郎の味が出ており、非常にアンニュイだった。 そして、もう一つ、この映画を通して、アンニュイ野郎はKさんと付き合うことになった、ということを後から聞かされた。
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