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とある日、私は受験勉強のため、図書室に向かっていた。
「M(私の名)!」
私は振り返る。
すると、アンニュイ野郎が立っていた。
久しぶりに真正面にアンニュイ野郎が立っていることに、私はなんだか落ち着かなかった。
「受験勉強どう?」
(そんなことを聞くために声かけたのかい)
「まあまあかな」
私は答えた。
「俺、映画学科に進むことにしたよ。Mには伝えておこうと思って」
アンニュイ野郎はキラキラした目で私に言った。
「映画学科に行くかどうかずっと悩んでたけど、卒業制作作ってみて、やっぱり俺は映画が好きだってことがわかった。」
「そうなんだ・・」
私は素直にうれしかった。ほとんどの生徒が通常の4年制大学になんとなく進む中、明確な夢を持ち、その道に進んでいくアンニュイ野郎がまぶしかった。
「頑張ってね。応援してる」
私は何でアンニュイ野郎が私にわざわざ報告してくるのかわからなかったが、特別に思われている感じがしてうれしかった。
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