第1章 ことのはじまり

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アンニュイ野郎と私が接近しはじめたのは、高校2年生の夏休みだった。 部活の帰り道、彼が私を待ち伏せしていた。 「おう、おつかれ」 わたしはいきなり声をかけられたため、どう反応してよいかわからなかった。 「あ、うん、、おつかれ」 「あのさ、アドレス教えて」  (※LINEやSNSがない時代) わたしは、このとき気付いた。 アンニュイ男は、ワタシに気がある、と。 普通を装おい、私は彼とアドレス交換をした。 高校生活これまで色恋沙汰に縁がなかった私は、言うまでもなく有頂天となった。 アンニュイ野郎は、高身長、お目目パッチリのまあイケてるソフトマッチョだ。 彼氏にするには申し分ない、とアドレスを聞かれただけで私は付き合ったきになっていた。
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