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アンニュイ野郎と私が接近しはじめたのは、高校2年生の夏休みだった。
部活の帰り道、彼が私を待ち伏せしていた。
「おう、おつかれ」
わたしはいきなり声をかけられたため、どう反応してよいかわからなかった。
「あ、うん、、おつかれ」
「あのさ、アドレス教えて」 (※LINEやSNSがない時代)
わたしは、このとき気付いた。
アンニュイ男は、ワタシに気がある、と。
普通を装おい、私は彼とアドレス交換をした。
高校生活これまで色恋沙汰に縁がなかった私は、言うまでもなく有頂天となった。
アンニュイ野郎は、高身長、お目目パッチリのまあイケてるソフトマッチョだ。
彼氏にするには申し分ない、とアドレスを聞かれただけで私は付き合ったきになっていた。
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