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映画の上映時間まで少し時間があったため、アンニュイ野郎と私は近くの喫茶店に入ることにした。
アイスのカフェラテとドーナツを1つずつ頼み、並びの席に座った。
「今日見る映画は俺の好きな俳優○○が出ていてさ」
「へーそうなんだ」
「監督は〇〇で、過去には〇〇シリーズとか作っている人でさ」
「へーそうなんだ」
男の子と二人で喫茶店で会話をするなんて経験のない私は「へーそうなんだ」を連発していた。
「M(私の名)はさ、部活どう?すごい頑張っているみたいだけど」
「うん、ぼちぼちかな。厳しくて嫌になることもあるけど」
私は自分が通っている高校の中でも、厳しいことで有名な部活に所属していた。
「そうだよね、そういえば、Sさん(私の部活仲間)は1年生の時、俺と同じクラスだったよ」
Sは私と同じ部活に所属していた友人だった。
「へーそうなんだ」
アンニュイ野郎が言った。
「Sさんって、すごくかわいいよね」
私の心臓は一瞬止まった。
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