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「みか、決めた?」
「決めました。」
「はや。」
先輩は割と優柔不断
すぐに決まってしまう私とは違う
「先輩はやくー。」
「えー、迷う。」
真剣にメニューを見つめる先輩を見つめながら水を飲む
先輩が迷っている間に携帯に溜まっている連絡を返していく
といっても、たいして連絡はきていない
今はほとんど母親ぐらいから
『気をつけて帰ってきてね。』
疑いのかけらもないその優しさ溢れる文面に良心が痛む。
「決めた。」
先輩がそう言うので、各テーブルについてあるだろうボタンを押した
ピンポーンと、間抜けな音がして
店員さんの声が聞こえた
「お待たせいたしました。お伺い致します。」
ウエイトレスがきたので、メニューを開いて注文をする。
私が選んだのはおろしポン酢ハンバーグ
先輩が選んだのはカルボナーラ
2人ともドリンクバーをセットにした
「学校どう?」
「普通、ですよ。」
「そ。」
ドリンクバーの前に並び、ドリンクを選ぶ
「普通ってのは?」
「可もなく不可もなく。つまり普通です。」
「受験大変じゃないの?」
「大変ですよ。逃げ出したくなります。」
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