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電車がまた通っていく。きっと会社員や学生や、そういった社会の輪の中に運良く入り込めた人達でごった返しているのだろう。
何をする気も起きなかった。
ヨウスケは、冷蔵庫の中に買い込んでおいたビールをつかむ。
刺激のある冷たい苦みが喉の中を流れ落ちると、胃の奧がかっと熱くなった。
その心地よさに浸りながら、もう一本に手を伸ばす。
いつもは二本までと決めているビールを飲み干すと、次の缶を開けにかかる。
そうして数本を空にしたとき、ヨウスケの携帯が終わりを告げるように鳴り響いた。
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