第2章 路地裏の猫

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「もうっ!いい加減にしてよね!ばか安住っ!」 火照った頬をハリセンで扇ぐ。 安住も面食らったのは最初だけのようで、ニヤニヤと嫌な笑みを浮かべ始める。 「中島が憧れの存在だと言っていましたよ。寝ないでも客取れる極意を知りたがっていました。 彼女はベッドに入ったら襲われる体質のようで」 「へえ、そう…なの」 「ま、本人に聞いてもちゃんとした回答ができなさそうなので、私が代わりに答えておきました。ご安心を」 「どこをどう安心すりゃーいいのよ」 不安だらけだし。ていうか、どんな回答したの。 聞きたいけど、そんなこと知りたがってるのって、なんとなく恥ずかしいしなぁ。 それに、襲われる体質というのはなんとなくわかる気がする。 中島ちゃんはぱっちり二重の可愛らしい顔立ちだが、胸のサイズはFカップもあり、女の私でも襲いたくなるフェロモンを放っているのだ。 それに、可愛い顔に似合わずかなりの毒舌なので、男の征服欲を満たすにはああいうタイプが一番向いているかもしれない。
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