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それらの劣等感全ての『こたえ』は、
至ってシンプルなものであった。
だから、開き直って楽しんで書く!
(はい!楽しみます!有難うございます。
今、「紫の上異聞」「朧月夜異聞」を短編で描かせて頂きました。
「末摘花異聞」は長編です。夏くらいにまた、新しいお話を。
秋ぐらいにもまた。色々、色々描かせて頂きたいです!!!)
溢れる涙もそのままに、言葉を連ねる。
『楽しんでね!源氏物語、沢山の女性が出て来るでしょう?
皆、女性なら誰か一人、登場人物に自らを当てはめて楽しめるのよね』
と、彼女は照れたように笑った。
(有難うございます。楽しんで描かせて頂きます)
私は深々と頭を下げた。
…風は再び、私の全身を包み込むようにして優しくそよぐ…
『…迷ったら、いつでもいらっしゃい。楽しんでね』
風は止んだ。
彼女は去ったようだ。私はもう一度頭を下げた。
そして、お隣の「小野篁」のお墓にも手を合わせる。
…実は、秘かに彼をモデルにした作品を近々公開したいのだ。
よって、彼からの言葉は果たして…
については、その際にお話しようと思う。
私はその場所を後にした。
宿は取ってある。戻るのはまだ早い。
ブラブラと足の向くまま、京の町を散策してみよう。行き当たりばったりもまた、楽しいものだ。
描きたい!描きたい!!
歩きながらも、胸の底から熱い想いが込み上げてくる。
これからも私は「源氏物語異聞シリーズ」を書き続けていくだろう。
描き続ける事で、紫式部と会話をしているような、
そんな気分に浸りながら。
そして描き続けていく内にいつの日か、
彼女が本当に描きたかったお話。
その「こたえ」が見えてくる。そんな錯覚に陥りながら。
源氏物語。
もしかしたら…光源氏は表向きの主人公で、真の主人公は、
登場する数多くの女性達なのかもしれない。
そんな風にも思えてくる。
…もう、すっかり源氏の君の虜だ…
我に返り、そんな自分に苦笑しつつ。
宿に戻ったら、これらの事を短編小説にしてみよう。
そして2つの新作のプロットを練ろう。
…行き詰ったら、また尋ねてみようか。彼女の眠る場所に。
地下鉄に乗って。
~完~
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