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『もう疲れたんだ。アミが好きになって、嫌われないように笑ってばかりいる自分が、、、。だから今日お別れをいうつもりでいる。まだ付き合ってもいないから、お別れも何もないけど、もうここに来ないで欲しい。』
「そんな、、、。」
彼女がアミが泣いていた。
…なんで泣く?
そして、アミは泣きながら出ていった。
…これでよかった。
…僕は家では素でいられる。
そう思ったのに、自分から決断し、自分から別れを決めたのに、
いつもの1号をめった刺しにする衝動も、妄想から小説を書く妄想も何も出来なくなり、、、。
僕はちぎれた1号の手を握ったまま、、、、
あの披露宴の様にただ立ったまま涙を流しつづけた。
僕は間違えてしまったようだ。
選択を。
人との付き合いを知らない僕は、、、別れれば楽になれると思った。
そうじゃなかった事を別れを切り出してから知った。
知ったかぶりの人生で初めて自分で体験して知った事実だ。
2時間も1号の腕を握ったまま立った状態で泣いていたら扉が開いた。
開けたのは彼女だった。
手には彼女と友達になる前、披露宴で捨てた1号の片割れ半分の2号がいた。
『アミそれ、、、。』
「あの時からずっと持ってたの、、、。」
『でもそれは僕が弟として持っていて、弟には嫌われたからあの時ゴミ箱に捨てたんだ、、、。』
「違うよ。」
そう言うと僕の前に持って来て渡された2号は服がスカートになり女の子のぬいぐるみに変わっていた。
『これっ?』
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