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──こうして始まった青空教室。私たちはふかふかの芝生に腰を下ろし、3人で円を描くように座る。
いいかい、とルーシュが話し始めた。
「魔法陣には、魔法陣専用の言葉を使う必要があるんだ」
魔法語。
それは普段使う言葉とは異なり、魔法陣に書き込んだ時にのみ効果を発揮するものらしい。
──魔法陣とは、魔法語を複数組み合わせて効果を発動させるもの。
ただし、組み合わせる魔法語の上限は書き込む媒介の質による。上質な媒介ほど高い効果を発揮でき、尚且つ、書き込むことの出来る魔法語の数も増えるのだ。
・・・・・といっても、本人の技術にも左右されるので、上質な媒介を使えばいいというものでは無い。
「───それで、これが〝型〟なんだけど・・・・・」
言いながら、ルーシュが書き出したのは六つの魔法陣。だが、そこにはまだ文字が書かれていない。
どうやら、文字数によって型を変えるらしい。
そして更に必要となってくるのは、魔素を含んだインクだと言う。これは魔核から作る事が可能ではあるが、一般人が作るにはかなり難しい。
その為、使用するのは市販のものが一般的である。
「魔物の皮などの丈夫な媒介に、専用のインクで組み合わされた文字を書く。それで、発動したい時に魔力を流せば、魔法陣が展開されるってわけ」
「・・・・・なるほど」
順に指を指しながら説明していくルーシュ。ベルセルトと共に、うんうんと納得していく。
あれ? と横を見る───ベルセルトは説明する側では?
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