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───あの日僕たちは、本物の化け物に会った。
ランバディア帝国王宮騎士団。
数々の強者が集うギルドにも引けを取らないほど、その戦力の水準は高く、それと同時に倍率も高い。
純粋な戦闘力で選ばれた面もあるので、学力にばらつきがあるのが難点だが・・・・・そこは目を瞑るしかない。
例え『結構強い脳筋集団』でも、僕にとっては立派な憧れで、幼い頃からここを目指して日々鍛錬を積んできた。
筋肉が悲鳴を上げては、死んだように眠ることを繰り返す毎日。
そのお陰で、青年と呼ばれる年齢になる頃には、地元でも五本指に入る程の実力者となっていた。
当然身近にも強者はいる───が、それが偽物だと知ったのは、騎士団に入団した後だった。
騎士団長───フィウスト=アドルグ
僕はこの人以上の強者を知らない。
化け物じみた身体能力、天才的な戦闘センス、そして並外れた剣さばき───。
戦う姿は、鬼神のようだとも例えられている。
実際、彼に憧れて入団した者もいるのだろう。
僕も他の同僚も認めている一番強い人───の筈だった。
・・・・・あの日までは。
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