【閑話】とある騎士の語り

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『闘技場の結界が破れたらしいって? ───ほんと、何なんだよアレ(・・)』 『もはや人間じゃねーよな』 『でも、それ以外は普通なんだよなー・・・・・見てくれはすげー可愛いのに』 『それな、勿体ねー』 どうやら、彼女のことを快く思わない団員が多いらしい。・・・・・斯く言う僕も同じだが。 嫌悪感というよりも、単なる恐怖。情けない事に、見かける度にビクついてしまう。中には全く動けなくなる者もいた。 しかし、それ以降は殆ど顔を合わせる事もなく、やっと嵐も去ったかと思いきや───再来したのである。 ・・・・・それも思わぬ時に。
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