22.お披露目会

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「何よ、私の恋路を邪魔する気かしら?」 「そんなことに興味はない。勝手にしてもらって構わない───が」 さすが美人。顔の美しさが、更に怒りの迫力を増している。声だって先程までの甲高いものではなく、また一段と低いものだ。 その声にちらほらと見える棘。ウェルバートは眉一つ動かさずにそれを受け流すと、顎を引いて口角を上げた。 「───お前は見たくないのか? ・・・・・幼女(・・)のショーを」 「・・・・・くっ!!」 『幼女』という部分だけを強調して、ウェルバートは言う。 ───ロリコンにとってはあまりにも甘過ぎる単語。フレデリカの心が揺らぐ。 ・・・・・一方の私は、二人だけの世界を目の前にして、ただただ呆れていた。 ───なーに、やってんだ二人とも・・・・・ 間に挟まれた私にとってはとんだ茶番である。 「───もうっ・・・・・わかったわよぅ・・・・・」 渋々と名残惜しそうにフレデリカが体を離す。ようやく息苦しさから解放され息を吐いていると、「でもっ!!」という大声が大広間に木霊した。 「闘技場の結界の修理費・・・・・あれは全額この場で支払ってもらうわ!!」 フレデリカの視線の先には、薄く笑うウェルバート。二人が無言の攻防をする中、私は突然の状況に呆然としていた。 ───結界の修理費・・・・・だって? ・・・・・まさか、このロリコンが? ひょいとフレデリカの後ろから顔を覗かせてみると、肘をつきこちらを見下ろすウェルバートが頷いた。 「そういえば、言ってなかったな。フレデリカは銀朱の守り人───結界術師の専門家だ」
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