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「おい、その辺にしておけ。そいつは俺のペットだ。・・・・・ったく、本当にお前は変わらないな」
「あら心外ね。その言葉、そっくり返してもいいのよ? ───それに、貴方のペットだったなんて・・・・・酷い話だわ」
今度は素直に、ウェルバートの横へとフレデリカは戻る。胸を揺らし、見下ろす。
「相変わらず、虐待しているのかしら」
座りながらフレデリカが言えば「決めつけるな、変態」と、ウェルバートが喉を鳴らした。
「俺は虐待はしない主義だ」
「・・・・・どうかしらね」
言い合う二人を見ていたが、やはり結構仲がいいと思う。
何故か悔しいが、美男美女だと認めざるをえない。とてもいい絵である。
ぼんやりと突っ立っていると、痺れを切らしたウェルバートが促す。
「───さっさとショーを始めろ」
「・・・・・、わかりました」
それでは、と私は改めて二人と対峙した。───僅か数人しかいない大広間で、今。
「それでは、始めさせていただきます」
───魔法陣のお披露目会を始める。
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