24.疑惑

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「・・・・・嘘くさいわね。未知なる強者だから、刺激したくないとでも? 貴方が(・・・)そんなことを気にするの?」 案の定、黙り込み目を逸らすウェルバート。 その僅かな動きをフレデリカは見逃さなかった。視線を追いかけるようにして問う。 「───本音は?」 「・・・・・、単純に興味が湧いただけだ」 「そう・・・・・何処の馬の骨かもわからないような子供でも?」 静かに呟かれた言葉は少し刺がある。珍しいな、とウェルバートは、横に座るフレデリカを見やる。 「お前がそこまで言うなんてな」 「・・・・・心配してあげてんのよ。数少ない(・・・・)友人として、ね」 冗談とも取れない台詞に、嘲笑するウェルバート。 「はっ、それはありがたいことだな。───ついでに協力してくれないか」 不意に出された協力の申し出。突然のソレにも関わらず、フレデリカは疑問すら思い浮かべなかった。 予想通り、と言わんばかりの表情だ。少し怒ったような顔で言葉を吐き出す。 「態と(・・)、でしょ?」 対して微動だにしないウェルバート。音を立てず、紅茶を口に含む。 「・・・・・、何がだ?」 「今日のショーを見せたのも、私に秘密を共有させて無理にでも協力させる気だったのね。───私が、幼女相手に酷いことは出来ないと知っていて」 「・・・・・・・・」 淡々とフレデリカは自論を告げる間も、ウェルバートの表情は動かない。黙ってそれを聞いている。
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