24.疑惑

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突然の問いかけで、フレデリカの足が少し止まる。一泊の間の後、怪訝そうな表情ながらも答えてくれた。 「未知数(・・・)よ、前例がないわ。上級数発は耐えたけど・・・・・───強いていえば、そうね。極級で使う分くらいかしら」 結界術は込められた魔力量と、術者本人の技量によって強度に顕著な差が出てしまう。 世界でも数える程度しか扱えない最高難度の結界は、術自体にも時間と手間がかかってしまい、壊されることはあっても壊そうとはしないのである。 過去に物理によって黒鎧竜(Sランク)に破れたものの、魔法では破られた試しはなかった。 故に不明。術者であるフレデリカさえも、魔法に対しての耐久は知らない。 だからなのだろう、〝極級〟と答えたのは。 「・・・・・、そうか。ありがとう」 人類でも到達したものはいない(・・・)と言われている未知の境地。極級と定められている魔法だが、一部の者には禁忌とも呼ばれている。 第10級魔法───それが、上級魔法の最上級として定められている階級だ。これが現在、極一部のみだが人間に扱える魔法の最高である。 これ以上・・・・・つまり、第11級以上を扱えるのは他種族───魔力量が高く、技術も体のつくりも、人間を遥かに超える上位種族。 その中でも更に一部が、ノーリスクで発動できる・・・・・らしい。 要するに、フレデリカが何を言いたいのかというと。 ───ありえない・・・・・か。
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