27.漆黒

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全てを聞き終えたファーファラは、表情をピクリとも変えずに言う。 「・・・・・なるほど、つまり戦闘は避けたいと」 あまりの反応のなさに、自然と私の声にも力がこもり早口になる。 「いやほんと、そんな事を言える立場ではないのは重々承知しておりますが何卒・・・・・。私としてもですね、ここで騒ぎを起こすと今後に影響が出まして少々まずいことに───」 やはりこの提案は少し強引過ぎたか、と私が目を逸らした時。 「わかりました」 「え?」 「ウェルバート様がお戻りになり、ご判断をお聞き致します。それまでコウ様が自室で大人しくしている間、私は手を出さないことをお約束致しましょう」 いともあっさりとファーファラが決断する。そして、すんなり武器をしまった彼女を、私は二度見してしまった。 「え、いいんですか」 「何かご不満でも? ・・・・・貴方の提案でしょう?」 「それはまあ、そうですけど・・・・・なんか、凄くあっさりしているなぁーって・・・・・」 「───なら、取り消しますか?」 「いえいえ滅相もございません!!」 今までに出会った人とは違い、あまりにもすぐに引いてくれたので疑ってしまった。 少し不機嫌そうに眉を八の字に曲げたファーファラに対し、私は手をブンブン振る。
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