27.漆黒

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───・・・・・はずなんだよなぁ。 どうにも嫌な予感がしてならない。・・・・・それは確証がないからかもしれないが。 まあ、気づかれたところで何の問題もない。元々、ここは私にあてがわれた部屋。明らかに非があるのはあちら様だ、文句は言わせない。 さあ見せてもらおうか、緩みきっているであろうその寝顔を!! ごくりと唾を飲み込み、隠れやすいように低い姿勢へ。忍者さながら、物に身を隠しながら息を潜めて前進する。 「・・・・・・・・」 子供故の視点の低さはもう慣れはしたものの、更に低くなる四つん這いとなると、自分が小人になったのではないかと錯覚しそうだ。 歩みは小さくとも確実に。そうして、ようやく窓側までやって来た。 そこで改めて知る。 ベッドが高い、と。 ───・・・・・だからか、だからなのか。あんなにふかふかなのは。 ここが、どの高級ホテルよりもいいものを使っていることを失念していた。 これでは、無駄に手触りの良さそうなシーツ部分しか見えない。 ベッドメイキングされた綺麗なシーツなんて、もう吐くほど見ている。今更需要はない。 「・・・・・む」 私は一旦足を止め、その場で考える。 侵入者の顔を見るには、ベッドに身を寄せ膝立ちで覗き込む───残念ながら、この方法しかない。 ・・・・・リスクが高まるのは、ひっじょーに残念ではあるが。
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