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ペットボトルのミルクティーをグラスに注ぎヒメに渡すと、ニッコリ笑った。
「ミルクティー、好き」
自分の事を好きだと言われた様に心臓が跳ねる。
この部屋に女の子を入れたのは初めてだった事を思い出して緊張して来た。
誤魔化す様にビールを煽るが、ヒメの厳しい声が刺さる。
「ボーカリストにはアルコールは良くないんじゃないの?」
「ん?ああ……そうだね」
「ヒロヤさんには
『酔うのが好きじゃない』とか言ってたのに」
俺の口調を真似てからかう様に笑った。
「そんな事言ったっけ?俺」
ビールの缶を持ち、ヒメの隣に腰掛けると腕に柔らかい髪が触れた。
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