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足首をそっと降ろしてはだけた太股に触れると、ヒメは身体中を震わせて泣き出した。
「ヒメ……」
「お……お願……だから……乱暴にしないで」
その泣き顔に胸がぎゅうと痛み、俺は動きを止める。
「ヒメは……俺が嫌い?」
しゃくり上げて首を振ると、小さく呟いた。
「ううん……嫌いじゃないし……多分……好き」
その言葉に甘く心を鷲掴みにされ、絶句していると、更にこんな事を言われる。
「けど……
こんなのイヤ……
いきなりなんて……
このままされたら……もう大嫌いになる」
「えっ……
それは……」
俺は口ごもる。
ヒメに嫌われたくない。
だが、もう理性のブレーキは利きそうにない。
このまま朝までベッドの上で何もしないで過ごすのは拷問に近かった。
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