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がばっ。がばっ。
「あれっ? ここはどこわん?」
「精霊の間のようにゃ気が……うんにゃ。間違いにゃい。精霊の間にゃん。
ふぅ。どうやら、ウチらは今の今までおネムにゃったらしい」
「なら、あれは全部、夢だったってこと?
やれやれ、ほっ、としたのわん」
「ミーにゃん。ほっ、としている場合じゃにゃいのにゃん」
「ミアンったら、どうしたの? そんなに慌てて。
目が覚めた今、なに怖いことがあるっていうのわん?」
「怖いよりも面倒にゃ事態にゃ。ミーにゃんにとってもウチにとっても」
「面倒って……うわっ! 大変なのわん!」
「ミーにゃん。イオラにゃんが起きる前に、おもらしを片づけようにゃん」
「うん。それがいいわん。
でもなんだって、こっちは夢じゃないのわん。
しかも、ダブルおもらし、なのわん」
「ほら、ぐずぐずしていにゃいで」
「判っているわん。ふぅ。
大体さぁ。これだって霊力じゃない。
だったら、霊波として発散してくれればいいのにぃ。
そしたら、跡形もなく消えちゃうのにぃ。
なぁんで、びっくりしたり怖がったりした時にかぎって、
こんな風に液状化するの? 染みつくの? さぁっぱり判らないわん」
「ミーにゃん。口を動かす前に手を動かしにゃさい」
「はいはい。仰せの通りにするわん。大急ぎで証拠隠滅なのわん」
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