トンネルを抜けたらそこは銀河にゃん!

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「それを聴きたいのはウチのほうにゃ。  ゆりかごでおネムしていたはずのミーにゃんが、  にゃんでウチの背中に張りついていたのにゃん?  ここに来るまでちぃとも判らにゃかったのにゃん」 「張りついてねぇ。ええとぉ確かぁ……そうそう。  夜中にふと目が覚めたら、ミアンの寝ている姿があったっけ。  でもってその背中を見た途端、  あっちがアタシの寝床なのわん、と思ったような……。  ううんとぉ。その先はさっぱり覚えてないわん」 「にゃあるほど。  早い話が寝ぼけて、ウチのほうに来てしまったのにゃん」 「うん。多分、そうだと思うわん。……にしても、地下鉄とはねぇ。  窓の外が暗いのはそのせいなのね。  でもさぁ。この車両、灯りはついているけど、とぉってもさみしくない?  ほら、見てよ。向かい合って座っているアタシたち以外、誰も居ないわん」 「本当にゃ。にゃあんか、さみしいを通り越して、怪談じみてきたにゃあ」 「よしてよ、ミアン。怖い話は『なし』なのわん」 「おもらしするもんにゃあ」 「し、失礼しちゃうわん。アタシはとぉっくに卒業したのわん」 「ウチのことにゃん」 「へっ? そ、そう。そうだと思ったのわん」 「顔が真っ赤にゃん。ミーにゃんって可愛いのにゃん」 「ち、違うわん。きっと温かすぎるからなのわん」 「ぶふっ。ミーにゃんったらぁ。  ……あっ、ミーにゃん。にゃんか前方から光が射しているみたいにゃよ」 「本当。眩しいってほどじゃないけど、確かにあれは光なのわん」 「間もにゃくトンネルを突破するってことにゃん」 「楽しみなのわん。一体どんな景色が見られるのわん」  うきうき。わくわく。
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