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ラボ(研究室)にて
ブリストルは手元の青い箱をじっと見ている。マイヤーも、手にした青い箱を凝視している。
やがて、マイヤーが口を開いた。
「なあ、ブリストル。常々思っていたんだけどな」
「なんだ?」
「このサリファーな。半分が思いやりでできているって、どゆこと?」
「はあ?」
「誰の思いやりなの?
この薬を作った人の思いやり?」
ブリストルは、やれやれ、という顔で青い箱を振ってみせた。
「お前は、ふざけているのか? わざと言っているのか? それともバカなのか?」
「ブリストル、それはひどい言いようだな」
「何を言う。お前こそ薬物を扱うプロのくせに、何を言う」
「何を言う。間に言葉を挟んで、何を言う」
「バカかっ」
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