召喚と王と玉と

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天之川 聖 16歳 高校生 帰宅部 好きなことはショッピング 好きなものは学校に家族、友達と近場の海 嫌いなことは沢山あるけど、暑いのは特に嫌い 大好きな家族と楽しい学校生活に充実していた。とても楽しくて、満足していた。こんな幸せな日々がずっと続くのだと私は当然のように思っていた。 なのに 『ようこそ! ここはヴァルハラーラ王国、そして貴女様はこのヴァルハラーラ王国の王の“玉”として召喚されたのです!』 赤を基調とした広く、とても一般人が入っていいような場所とは思えない歴史ありそうな豪華な部屋に見たこともない服装に色とりどりの髪をした人間が全員部屋で頭を垂れているのだ。 いや、1人だけ…1人だけ椅子に座っている人がいた。椅子というか、玉座だ。赤く美しい装飾が施された玉座に座る男性。そしてその隣にはもう一つ、同じ玉座があった。 『ヴぁる…はらーら…』 私はただ、学校から帰宅していた。家族で買い物に行く予定があったから…急いで家路に着こうとしていた。それなのに、それなのに何故 『それは…日本では、ないの…ですか…』 そこは、もはや地球ですらなかった。 .
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