2章 変わりゆく日常

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昼休みの一件で少し疲れた亮は、購買で買ってきたコーヒーを飲んでスマホを弄っていると、ハルシオンのマスターからメールが届いてきた。 内容は、君に会わせたい人がいるからお店に寄ってくれないか、というものだった。 放課後、ハルシオンに向かう亮は入り口で女性が1人立って居るのが見えた。 上下グレーのスーツに首の高さで切り揃えたショートヘア、目にはサングラスを掛けているので顔の全容は掴めないが、それでも綺麗な女性だった。 「君が今坂 亮君よね? マスターのメールで書いていたと思うけど…あっそうだ此れを渡さないとね」 女性は手をパンと鳴らし、肩に掛けていたポーチを取りやすい位置に移動させ、一枚の名刺を亮に渡す。 名刺には「Licoriceマネージャー 生天目 杏子(なまため きょうこ)」と書かれていた。 名刺に書かれたLicoriceの名前に、亮は言葉にしないが顔で何故と生天目を見た。 「まあまあ、募る話は中でお話ししましょう」 生天目は困惑する亮の背中を押して店内に入った。
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