2章 変わりゆく日常

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カランコロンと可愛らしい音を鳴らすベルが店内を響かせる。 カウンターに居る店長に挨拶をすると、店長は微笑んで返事をした。 「奥の席にみんな居るから、あそこまで行ってくれる?」 生天目の指を指す方向を見ると奥の長いソファーで帽子を目深に被った3人がいた。 「ほら。今坂君が来たから貴女達も帽子を取って挨拶しなさい」 彼女達は生天目の言う通りに帽子を取って、亮に挨拶した。 「ど、どうも初めましてLicoriceの安中 翼です」 「初めまして。松永 リーネよ宜しくね」 「ふん」 黒目で黒髪に三つ編みをしたちょっと気弱そうな安中 翼(あんなか つばさ)と、肩甲骨の長さまである凄く綺麗なブロンドヘアで眼は薄いグリーンが入っている人形みたいな松永 リーネが挨拶もせず睨んでいる子に対して 「未央ちゃんダメだよ。挨拶しないと」 「そうだぞ。第一未央が彼に逢いたがっていたんじゃないか」 2人に言われて根負けした未央は、仕方がない顔をして亮の顔を見て 「LicoriceのMioこと今坂 未央よ」
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